アメリカメディアと中国メディアの「生中継」

まず金曜日(19日)、会社から帰るとボストンマラソン爆破犯逮捕のために
封鎖された街角をCNNが生中継していました。
朝から公共機関はすべてストップ、自家用車もすべて尋問を受けるので
不必要な外出はしないように、という当局の情報を流すとともに、
メディアが入れるギリギリのところ

結局、丸1日近く、他のニュースは全く流さず、ボストンの生の映像を
それから翌日の逮捕後まで送り続けていました。
これが、すごくて

いつ何が起こるかわからない臨場感、これこそ生中継の醍醐味でしょう

と思った矢先。
土曜日(20日)の午後、中国語学校から帰ってくると、今度は
四川省雅安での地震とのニュース。
さっそく、中央電視台CCTV、その他の省のニュースをチェック。
こちらも「生中継」と称するものをやっていましたが、
なにしろ現場に入れていないので、内容が薄い

既に発表されていた航空写真の被害状況とか、
せいぜい被災地近くの病院敷地内での取材程度しかできず結局、
約1日半経った日曜日夜になってもこれと言った特ダネ映像はなかった。
以前の四川汶川地震より規模が小さく、被害が少ない
(当局がそう思わせたいだけかもしれませんが)
とはいえ、いやあ、これじゃあ全然状況が分からないですって

しかも、前の日に「生中継」していた映像を何度も再放送、なのに
「生中継」のテロップを消さずにそのまま流すので、
どれが本当にリアルタイムの生中継なのか
全く分からないようになってしまっている。
面白くなさ過ぎて、10分も観たらもういいかぁ

「でも微博(中国のツイッタ―)とかブログ上には色々ニュース出てたよ」
と中国人の同僚が教えてくれたので、ちょっとブログを見てみると
確かに、いち早く自力でボランティアに入った人が自分で撮った被害の様子や
避難している人々の様子が既にたくさんUPされていました。
中国では、政府の統制が効いているマスメディアは面白くなりえないんですね〜。
もはやソーシャルメディアの情報のほうが、よっぽど情報が早くてアクセスが多い。
TVを見る人って中国でもどんどん減っているそうです。
TVはたとえオンタイムで見逃しても、ニュースやドラマ、
何でもすぐネット上にUPされるので、いつでも見られるし。
そういえば、新しい番組の宣伝ポスターだって、
放送開始後2週間〜1ヶ月経ってから貼られるものがほとんど。
初回の視聴率とか、どうでもいいんだろうなあ・・・

日本とはえらい違いですね。